ナレッジワーカーの生産性を低下させるもの
Glacier National Park

これからのコンピューターとは

電子媒体で保存しておいたはずのファイル名やディレクトリの場所が思い出せなかったり、パソコンのハードディスクを検索するよりも、「本棚の、何段目の、あの辺にあるドッチファイルに綴じてある、あんな色の紙」というイメージを思い出すほうが、ラクだったりしませんか?

私事ですが、最近妙にシゴトが忙しく(要領が悪いとも言う…)どうすれば自分の生産性は少しでも上がるのか、情報検索時間を短縮できるのかが、かなりクリティカルな関心事でした。

そんなある日、川原英哉さんにLooking Glassについてお話を伺った際に出てきた、ファイル名・ファイルの種類・ファイルの所在(ディレクトリ)を基にした現在のファイルシステム(UIのほうが適切かな)は、本来あるべき姿なのか?ただ慣れてるから、それが当たり前だと思っているだけなのでは?は、わたし的にモヤモヤしていたテーマにまさにフィットする言葉でした。

そんなわけで、これを契機に、以下の二つを考えてみようと思います。

  1. 前回エントリした「ナレッジワーカーは情報の検索にかなりの時間を費やしている」というチャレンジに対する私自身の取組みと、「ナレッジワーカーの仕事を支援するITはどうあって欲しいか」
  2. 今後OSというのはどうなるのか、「OSを支配する者がコンピューター業界を支配する」構図はどうなるのか。その前提として、そもそもこれまでのコンピューター業界はどのように変わってきたのか

今日は1です。

●私の「捨てる技術」「記憶するプロセス」

社会人なりたての頃、「ローカル(ハードディスク)で3階層以上ディレクトリを掘る人はPCオタク」と、ある友人に言われたことがあります。今となっては、かなり時代を表す象徴的な言葉のように思いますが。

当時は私も、深く細かく階層を掘ってファイルを分類するのが好きだった(*) のですが、最近は「この用事を済ませるために使うファイルはココ」と、案件別・時系列順にザックリ分類するようになりました。更に、ブログを使うようになってからは「コレはイイ!」と思ったデータはブログ(イントラの)にアップロードしておくようになりました。

(*) 当時は開発をしていたという職種の違いや、ファイル名とかディレクトリとか覚えられなくなった(ヨボヨボ)という老化現象の影響もあるかも知れません

さて、私の日々の作業の流れを、ローテクでお恥ずかしいですが正直に告白しますと、

  1. 雑誌をパラパラとめくって、目に付いた記事を破り取る
  2. 本体は捨て、読みたい記事だけまとめる(ここで劇的に量が減る。差し迫って「このトピックに関する記事だけ欲しい」場合は分類するが、基本的に時系列順のまま)
  3. 「へえ~」で片付く記事は読んだら捨て、データが載っているとか、ものすごく重要でレポートに使いたい、引用したいものだけ選り分ける(更に量が減る)
  4. ブログにアップする。電子媒体のある記事はURLやファイルにリンク(これで殆どの情報は整理が付く)
  5. 紙しかないものはスクラップ。自分的に「これ大事」と思ったものはスキャンしてアップしておく。

雑誌は色々取っているので、週に2-3回程度まとめて見ます。もっと間が空くこともあります。オンラインで見てブックマーク、という方法にもトライしたのですが、私には向いていないようです。見出しだけでは後で何だったか思い出せないことが多く、結局溜めこんでしまいました。紙媒体だと、物理的に場所を取るので「捨てなきゃ」プレッシャーが掛かるのも、良いのかもしれません。

新聞だけはほぼ毎日、そして、紙媒体もあるのになぜかオンラインで見ます。こっちの新聞紙は紙質が悪くて手が汚れるし、スクラップにも不向きというのが、その理由だと思います。

私の仕事(職種?)は、アナリストとコンサルタントが半分半分という感じなので、需要に応じて、力仕事でその都度ググるのが良いか、日々蓄積するのが良いか、バランスは常に悩んでいますが、私なりの振り返りは、

  • 記憶に残すにはメタデータが重要(取り上げてあるテーマ、確かあの雑誌、あんな色の紙、あんな写真・イラストが載っていた記事、読んで自分なりに咀嚼した結果・感想)
  • こまごま分類すると、逆にどこに入れていいのか分からなくなるので、結局時系列順が良いらしい(「超整理法」に近い?)

かな?と思います。

そのような面でブログはかなり便利です。エントリという形で、自分の言葉で簡単にメタデータが付けられるし、キーワードで検索できるし、「確かいつ頃見つけたんだよなあ」的にも探せる。もちろんカテゴライズもできる。

難を言えば、1~5のプロセスを踏むとそれなりに情報のプロセッシングに時間が掛かることです。たぶん私の情報処理量はそれほど多くないと思います。もし将来エラクなって個人秘書を雇えるぐらいになったら(笑)ブログのエントリだけ書いて、「このエントリにこのファイル、リンクしといて」「スキャンしてアップしといて」にしたいです(笑)ただ、1~5のプロセスを通ってるからこそ余計記憶に残ってる(後で探し出せる)のかもしれない、とも内心思っていて、紙の処理をアウトソーシングするのがホントに生産性向上に繋がるかは、まだ分かりません。

そんなわけで、Google OS論この回の「これからの10年」飲み会に参加できなかったのが悔やまれてならない)には、かなりの部分Agreeですが、更に個人的なワガママを言うと、

できれば次世代OSは文脈理解力を高めて欲しいです。

例えば、Amazonの新しい機能に、ある本の文章を処理して、要旨のみならず、文章に特徴的な言葉や著者特有の表現を抽出してくれるというようなものがあったと思います。そういう風に私のイイタイコトを分かってくれる検索ができたら、とても嬉しいです。

次回は、コンピューター業界のこれまでの流れをおさらいしてみようと思います。

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