Built To Last
女の生き方(エビータとクレオパトラ)

At Any Cost

20世紀のアメリカで最も長く反映を続けた企業・GE。その歴代CEOの中でもOutstandingだったのは、アグレッシブなM&Aや「集中と選択」という名言に象徴される事業戦略を断行し、企業価値を$13Billionから$500Billionまで押し上げた手腕から、「20世紀最強の経営者」と言われたジャック・ウェルチ。しかし、彼ほど毀誉褒貶の激しい経営者もいなかった。

粉飾決算、贈収賄、放射線被爆社員に対する教育やケアの欠如。GEでは、幹部社員が逮捕されたり、社員から訴えられることが絶えなかった。

「いかなる犠牲を払っても(At Any Cost; 本書の原題)」利益第一の路線を重んじた、ジャック・ウェルチとGEの経営の「負の側面」を描いた意欲的な書です。

ジャック・ウェルチ 悪の経営力
4198610436 トマス・F. オーボイル Thomas F. O’Boyle 栗原 百代

徳間書店  1999-07
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「会社第一、家庭は第二(社員の自殺率や離婚率は非常に高かったらしい)」「友愛会(日本で言うところの『体育会系』が近いか)のノリで、部下は上司に絶対服従。経費の無駄遣いやバカ騒ぎ、セクシャルハラスメントの絶えない会社」等などの批判もありましたが、競争力のある会社・しぶとい会社というのは、洋の東西を問わずだいたいどこもこういう社風が少なからずあるのでしょうか?

実は、GEは、Built To Lastではビジョナリー・カンパニーとして賞賛されています。見方を変えると「悪の経営力」というのが興味深かったのですが、いずれにせよ、「仲良しクラブ感覚」では厳しい生存競争をSurviveできないということなのかと思いました。

Comments

すぎじい

企業の研究をしている学者などから見れば、GEほど興味深い会社はないでしょう。物事と同じで、会社もいろんな角度でみたときにいろんな顔があるということですね。

僕は厳しい生存競争が良いものを生むのか?ということに最近興味ありますね。遺伝子の世界はともかく、Googleやトヨタなどを見ているととてもそうは思えない。
良いものを生む人とそれをビジネスにする人って絶対別だと思う。

Tomomi

すぎじいさん、

「厳しい生存競争が良いものを生むのか」という課題意識、同感です。

ちなみに、マイケル・デルは下記のように言っているそうです。

"If you invent something that no one wants to buy, I don't care,"
"Companies spend a high percentage of their revenues on R&D. Those aren't necessarily the most successful companies."

http://blog.drecom.jp/vietmenlover/archive/58
以前自分のブログにも書いたことがあるのですが、「自分はどっちで生きていくのがハッピーか」に従って生きることが大事なのかなあ、と、思っています。

iwayan

しばらくぶりに読むと、いろいろとpostされてますね。

GEは、あれだけ社内向けにエネルギーを使って、それでも最後に生き延びている会社というところが、すごいところですね。

ただ、チマチマしない"Think Big!" な人がいるのは、いいところだろうなぁ。

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