The Myths of Open Source
天才の歌は、いつもポップソング

SVJEN 起業家トークの夜

随分レポートするまで間が空いてしまいましたが、「SVJEN 起業家トーク」に参加した感想を書きます。

日本人起業家が、人生観・仕事観などをざっくばらんに語る、という趣旨の会にふさわしく、スピーカー紹介では渡辺さんの特技:蕎麦打ちの画像が披露され、140人もの参加者がいたにも拘らず、とてもアットホームな雰囲気のセミナーでした。

裏方として、ちょっとだけ裏話をすると、今回のセミナーは、特に内容に関する参加者の満足度は非常に高かったのですが、それも、スピーカー渡辺さんのお人柄と、「画像オタク」を自認するエンジニア魂に対する共感が高かったのではないか、と感じています。シリコンバレーの日本人のうち、かなりの割合はエンジニアが占めていると思うので。

セミナーでは、渡辺さんがなぜ起業に至ったのか、画像認識技術へのこだわりや、決意してから起業家になるまでの道のりについて語られました(内容の詳細を知りたい方は、SVJEN公式レポートへどうぞ)。控えめで朴訥とした口調だからこそ、乗り越えてきた数々の苦労話も迫力があり、技術者として起業を考えている人にとっては、何でつまづきやすいのか、どういう心がけが必要なのか、というポイントはとても勉強になったのではないかと思います。私自身は、ここまでこだわれるもの・打ちこめるものがあって、その夢を共有できる仲間と一緒に歩んで来れた という前向きな生き方に感銘を受けました。

デジタルカメラのチップを作っている渡辺さんが、「デジタル化は必要悪。アナログで処理できれば、それがいちばんいい。」と語られるのは、一見意外ではあるのですが、信念を持ち続け、夢を実現するチャンスを追い続けてここまで来られた、その情熱の源って一体何だったのだろう…と思うと同時に、自分にとっての夢・こだわりって何なんだろう…と、改めて考えさせられました。

また、印象深かったのは、VCから言われたという「桁違いを3つ持て」という言葉でした。既存企業の2-3倍ではすぐに追い付かれてしまうし、たとえその瞬間は桁違いであっても、半年・1年経てばどんどんその強みは消費されていくので、常に桁違いを創造し続ける必要があるとのこと。ミュージシャンを志す友人が、オーディションの審査員に「歌が上手い、曲が書けるだけでなく、従来の歌手と違う個性を持っていなければ市場に出せない」と言われたと聞いた事がありますが、それと似ていると感じました。

逆に、一つでも桁違いを作り出そうとするのは大変なことなので、何でもかんでもやるのは無理だということも、最近強く感じるようになりました。このアドバイス、起業家でなくても、自分自身のキャリアを考えて行く際のヒントになりそうです。自分のコンピテンシーを3つ挙げるとしたらそれは何なのか。

また、VC巡りでは、必ず「どこを改善すれば良くなるか」アドバイスを貰えて非常に勉強になった、という話も、チャレンジ推奨文化のシリコンバレーならではだなぁ、と感じました。「できない理由」を並べるより、「どうすればできるか」を考え出すマインドセットを心がけている私としては、とても共感しました。

私は、SVJENのお手伝いをしている関係と、食い意地の関係で、こちらに来てから、何人かの起業家にお会いしています。それほど毎回突っ込んだ話をするわけではないので、どこまで真に迫っているか確信はありませんが、成功している方の共通点として、多少うまく行かないことがあっても、いつかうまく行くはずだと信じて再挑戦しつづける執念の強さ・明るさ、自分に対する自信、というのがあると感じています。

それと、とても年上の男性に対してこういう言い方は失礼に当たるのかもしれないのですが、皆さんどこか少年ぽいお茶目なところもあります。他の人から見れば「???」な物事かもしれないけど、恥ずかしがったりせずに堂々と「何何のどれそれが、イイんだよ~!!」などと熱を込めて語れるって可愛いなぁと。「可愛い」は、私が女だからの感想かもしれませんが、同性からも「アイツしょうがないよな~。でも、憎めないよな、ちょっと助けてやらないと」みたいな、愛嬌というのはリーダーシップの一つのポイントなのではないでしょうか(だからといってなめられてはいけないんですが)。

いずれにせよ、前向きな人とのInteractionは私にとっての元気の素だと改めて感じると共に、年度末に向けて繁忙期真っ盛り、もうちょっとガンバロウ!! と思えたPalo Altoの夜でした。

Comments

Honda

そういえば、
マイクロプロセッサの発明者である嶋さんも
どこかで「はじめに応用ありき」といってました。
ところが半導体はそれ自身で技術が高度なので、
究極の目的を忘れてそこだけに考えふけってしまう。
半導体業界にたずさわる身として、自戒も含めて
参考になりました。

ところで、なぜ写真はアートの範疇に入るのでしょうか?
瞬間を切り出せる人は、他の人と認識がちがうのでしょうか?
動きの中に静を見出すのは、単なる偶然なんでしょうか?
としたら写真家ってばくち打ちと同じなんでしょうか?

お酒の場のネタにどうぞ・・なんちゃって :-)

The comments to this entry are closed.