ソフトウェアの品質は本当に悪いのか
イノベーションを阻害するもの

Why Software Quality Stinks

CIO Magazine で調べものをしていたら、2003年12月1日号にたまたまソフトウェアの品質に関する記事があったのでメモ。

Why Software Quality Stinks

Cutter Consortiumというマサチューセッツのコンサルファームの行った調査(対象は、様々なインダストリにまたがる150社のソフトウェア開発組織)によると、


  • 自分の組織には適切なソフトウェア品質保証プログラム(Software Quality Assurance Program;以下SQA)がないと答えた人:38%
  • 品質上の課題を最後の最後まで残してしまっていると認める人:36%
  • 全くSQAがないと答えた人:17%

その理由としては、


  • シニアマネジメントは「自分たちのソフトウェアの品質は、改善の余地はあるが適当(Reasonable)だ」と考えている:53%
  • シニアマネジメントは「自分たちは高品質なソフトウェアを開発している」と考えている:30%

というわけで、この件に関してトップは概して関心が薄いようです。驚くべきなのは、「シニアマネジメントはソフトウェアに関して、開発組織と話し合わない」という人が11%も存在する、ということです。

それよりもっと驚いたのは、

自分たちの組織には全くSQAのプロフェッショナルがいないと答えた人:31%

まさか出荷検査してないとか、品質基準がないというわけではないと思いたいのですが。

ソフトウェアと一言で言っても色々ありますので、種類によって品質基準が異なるのはある程度致し方ないかなぁという気もしますし、この記事だけでは何とも言えませんが、会社(もしくは部門)として統一的に品質管理をしていない会社が3割もあるのだとしたらちょっと恐ろしいです。

Comments

mab

システム会社の定義にも依りますが、小規模なソフトハウスのような会社なら、統一的な品質管理はしてない可能性が高いと思います。そういった場合ソフトの品質はヒト的信頼に頼るところが大きいかと(あのヒトがこのプロジェクトに入ってるから今回は安心、みたいな)。
しがないベンチャーの無名戦士のヒトリゴトです。

Tomomi

まぶ、コメントありがとう。
確かに「ソフトウェア」って括りは大雑把すぎるのよね。
求められている品質レベルってモノによって違うので、ヒト的信頼でスピード重視の開発がされる会社があっても、それはそれでリーズナブルなことだと思います。

#くれぐれもお体大切に。

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