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March 04, 2007

Comments

ぜんがめ

この分野とんと素人(素人でいいのか?自分)ですが、

* ソフトウェアプロダクトをハードやサービスに組み込んだ形で(Embedded)提供する
* 継続的なサービス提供を前提とした「プラットフォーム」的な仕組みを構築する

というところが、「AppleのiPod(今後は、iPhoneも含まれる)+iTunes(Store)はプラットフォームである(最近の持論)」に当てはまるのかなと思ったりしました。

Tomomi

ぜんがめさん、

> AppleのiPod(今後は、iPhoneも含まれる)+iTunes(Store)はプラットフォームである

は、すばらしいポイントです!
今のところ、Appleは、デジタルコンテンツ消費のバリューチェーンで、憎いまでのビジネス統合に成功していますよね。

ayustety

このイベントに申し込んでいたのに、仕事で行けませんでした……

で、このエントリを読みながら考えていたのは(っちゅーか、普段から考えてることなのですが)、ハードウェアがコモディティ化し、ソフトウェアもコモディティ化したけれど(いずれも”財”のコモディティ化な訳ですが)、サービスってコモディティ化しないのかしら?ということなんですけれど、どう思われますか?

Tomomi

ayustetyさん、
おお、申し込まれてたんですね!会場でお会いできなくて残念でした。
サービスのコモディティ化、ですけど、うーん、「人の知恵・手作業」が伴うので、モノに比べるとコモディティ化の速度は遅いのでは??と、私個人は思うのですが、いかがでしょう。。
ただ、比較的単純な作業から、徐々に付加価値が下がって、人件費の安いところやシステムに置き換えられていくかもしれませんが。コールセンターのオフショアリングなどはその好例かもしれません。(それでも、相当オフショアリングの障壁は高いみたいですが)

通りすがり

いつもROM専でしたが、初めて投稿させて頂きます。

最近、フリーソフトウェアと言うものが増えていますよね?
1.これらソフトの作成者は、どうやって金儲けをしているのか?
2.今後フリーソフトウェアが増えると、既存のソフト会社はどうなるのか?
3.日本のソフトウェア産業には悲観的な印象を持っているのですが、今後どうなると思われますか?
(コモデティ化する→無料で配布する と言うロジックでしょうか?)

突然の書き込みで失礼ですが、コメント頂ければ幸いです。
クスマノ氏のレクチャーは過去に受けたことがあるのですが、非常に上手に日本のソフト産業を分析されていると思います。
今後とも彼の著書や発言には注力していくつもりです。

では


Tomomi

こんにちは。私もクスマノ教授のファンなので、同じように感じる方からコメントいただけて嬉しいです。

まず最初に、フリーソフトウェアが登場した背景ですが、私は下記のように推察しています。

・プログラミングが好きで好きで仕方がない技術者が存在すること。
・しかし、彼ら/彼女らも、会社では、管理の仕事が多くなり純粋にプログラミングだけできないこと。
・通常、ソフトウェア企業で働いていても、社員の業務は細分化されており、質を追求すればするほど、仕事の価値やすごさを共有して語り合える仲間の数は減ること。

このような状況から、

・好きなプログラミングを思いっきりやりたい。
・自分の作品を評価/承認してくれ、高め合える仲間が欲しい。
・できれば、世のため人のために役に立ちたい。

といった、コミュニティが形成されていったのかな、と思っています。OKwebみたいなコミュニティが成立するのも、「自分の知識や経験を誰かに認めてもらいたい」「人の役に立ちたい」という人間のベーシックな動機に基づいているからでは?

なので、ご質問に対する私の意見をお伝えしますと、

1.フリーソフト開発者は、昼間はどこかの会社で働いてお給料をもらっている。
2.フリーソフトやオープンソースが登場する分野は、(少なくとも現在は、)企業の差異性・競争優位に直接的な関連が大きい部分(=業務アプリケーション)までは波及せず、基盤的な部分にとどまっているため、「ソフトウェア」産業全体で見ると、メジャーな割合を占めるシステムインテグレーター・カスタムメイドのソフトウェア開発企業への影響は少ない。
3.当面は、基盤的なソフトウェアから徐々にコモディティ化してゆき、通りすがりさんご指摘のように、無料配布&サービス(コンサルティングやカスタマイズ)のモデルになるだろうが、現在のソフトウェア産業のメジャーな部分を占めているのは、「ウチの会社は他とは違う」と思っている企業ユースの業務アプリケーションの注文が中心なので、急速に大きく現在の業界構図が変わるとは思わない。

ただ、S/360やWindowsの登場でソフトウェア産業が大きく変わったように、それと同じぐらいのインパクトのあるソフトウェアアーキテクチャーの根本的な変革が起こった場合は、また違ってくるかもしれません。

とは言え、今のところ有望視されているWebサービス・SaaSといった、分散型のアーキテクチャーも、Salesforce.com等のビジネスモデルを見ている限り、今の時点では、まだかなり制約があるのかなあと感じています。そんなわけで、今後2-3年で大きく現在の構図が変わることはないとは思いますが、10年後とかになると、どうなってるか私も分からないですね~。。。。

佐藤 徹

大変有用な情報(というか、とても良くまとまった情報)をありがとうございます。

iPodに関して:
AppleはiPodとiTunesの組み合わせをプラットフォームとは公表していません(まちがいなく考えてはいるはず)。いまのところiPodはあくまで音楽を楽しむための専用デバイスであり、iTunesは楽曲とビデオを提供するサービスと位置づけており、「プラットフォーム」と言わない事によって競合相手を自ら完全に絞っています。それがゆえに勝てるのだと思います。
それにしてもサービスをハードウエアにEmbeddedするのはものすごくむずかしい。Appleのようにめちゃくちゃ攻撃的なマーケティングのように見せかけて実は控えめな戦略をとるのが良いのかもしれません。

フリーソフトに関して
Appleもサーバ製品は製品の大半をオープンソースに対するサービスの形で提供しています。ともみさんご指摘の通り、企業の基幹業務はターゲットになっていないので存在する事が可能となっているのでしょう。
オープンソース開発者は純粋なモチベーションが企業の利益管理に邪魔されないようにするためにオープンソースへと向うわけですが、開発者は自分のモチベーションが活かされて、なおかつコミュニティーに貢献するために、分野を極限まで絞って選択する必要があります。この「なにを選ぶか」という作業に対する時間の配分によってプロジェクトの品質が決るような気がします。
日本のオープンソースコミュニティーを見ていると開発者に幅広い知識とバランス感覚を求めてしまう傾向があり、先鋭的な開発者が出てくるのを妨げているように思われます。梅田さんが著書で書かれていたように、若いオープンソースコミュニティーを見守る寛容な大人のほうが不足しているのかもしれません。

とかなんとか言っている私は年のせいかめっきり気力が衰えて、何事にもやる気のない毎日を過ごしているので、そろそろ新しい刺激のネタを探さないといけないですねえ。。。

Tomomi

佐藤さん、こんばんは
コメントを拝見して、前回はオープンソースについて、一つ書き忘れていたことがあったなと気づきました。

日本の状況は、恥ずかしながら詳しくは存じ上げないんですが、アメリカでは、Linuxコミュニティに最も貢献しているのはIBMだと言われています。大量の技術者を投入しているそうです。OSに関しては、1社でクローズドに開発するやり方がそぐわない時代になってきている、と敏感に察知したのでしょうか。なので、プログラミング好きな人がピュアに集まっている、というだけではないのが、オープンソースムーブメントの、知られざる、でも重要な側面なんじゃないかと個人的に思っています。

IBMのこの動きも、「サービス」の重要性の相対的な増加、と一致していますよね。というか、10年も前に自らをサービス企業だ、と再定義しなおしたガースナーの先見性と意志の強さは、ただものじゃあないというか。

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