実は最近、ちょっとMicrosoft が気になってました。
Microsoft EUで罰金、バンドリング禁止
http://www.economist.com/agenda/displayStory.cfm?story_id=2535519
他にもたくさん記事があると思いますが、Economistのは、年表風にまとめられてて見やすいのでリンク。
In addition to the record fine, the Commission has demanded that Microsoft do two things to make life easier for its rivals: it must produce a Windows package that excludes Windows Media Player within 90 days; and, within 120 days, it must make available a chunk of code for Windows, so that rival server manufacturers can design network computers that will work smoothly with the 90%-plus of PCs that run on Windows operating software.
ところで、私の素朴な疑問なんですが。
電話料金のバンドル(ローカル、長距離、インターネット、携帯、等。EUはどうか知らないのですが、アメリカではコンテンツまで含めて垂直統合的なConsolidationが起こっています。)は良いのに、どうしてOSがブラウザをバンドルするのはダメなのでしょうか?
もし、Microsoft が、Windowsのレジストリ等を改造して、IE以外のブラウザをインストールさせない設定にしているのなら、「競争を妨害するのはやめなさい」と言われるのは理解できます。でも、ユーザが他のブラウザをインストールするのは自由なわけですし、実際問題、自分でイチイチIEをインストールしろと言われたら、面倒くさくないですか?今や、ブラウザ使わないでパソコンを使うなんて考えられないですし、「最初からIEぐらいは入れておいてくれよ」と、私は思うのですが…。
曲がりなりにもエンジニア経験のある私ですら面倒だと思うのに、プリインストール以外のソフトウェアは入れたことがない、という一般ユーザって相当いるんじゃないでしょうか。その人たちにも自分でブラウザをインストールさせるつもりなのでしょうか?
確かに、OS市場におけるMicrosoftのシェアを考えると、かなり支配的なプレイヤーであるのは事実だとは思います。が、Microsoftは、規制に守られて競争せずに今日の地位を築いたわけではないはずです。むしろ、自由競争の元に、マーケティングや製品開発力、ディストリビューションチャネルの構築、開発ツール・APIの提供など、OS市場で覇権を握るための戦略とオペレーションに最も優れた会社だったからリーダーになれた、というほうが正確なのではないか?と私は思っていました。
ですので、市場のルールに基づいて競争して勝利したMicrosoftが、別に他社製品をインストールすることを妨げているわけでなく、ユーザが毎日のように使う基本的なソフトも含めて販売したからといって、なんでいけないのかが理解できません。
#OSは宗教論争みたいなものなので、感情的に好き嫌いがあるのは私も重々理解しているつもりですので、別に喧嘩を売ってるつもりは全くないです。どうしてなのかが理解できないだけです(単に私が無知なだけかもしれないので、今後この問題少しフォローするつもりですが)。
ところで、Microsoftの影響力があまりに強くて大きい、ということの負の側面を心配・懸念する意見があるのも、理解できます。
Microsoft ramps up on search engine
http://www.mercurynews.com/mld/mercurynews/business/technology/8292516.htm
In any case, Microsoft has one huge advantage: Its MSN home page already has enough traffic to make its search engine one of the most popular, said Charlene Li, principal analyst at Forrester Research in San Francisco. More people visit Microsoft's MSN home page daily than read the top seven U.S. newspapers combined, Ballmer said.
全米トップ7新聞社のサイトよりMSNのほうがPVが多いって、すごくないですか?(私はこの記事を読むまで知らなかったので、素朴に驚きました。)
IMにHotmailにSNS (Social Networking Service), blogに検索エンジンと、コンシューマ市場でも相当なイキオイですが、本当に、この先Microsoftってどこまで大きくなるんでしょうね?
そう考えていたときに、幾つか気になる言葉・ニュースを見つけたので、まとめてリンクしておきます。
「自分のサイズを探していくことが、ポスト産業資本主義時代を生きる人間すべてにとってのいちばん大きな仕事なのかもしれない」(ほぼ日刊イトイ新聞 糸井重里×岩井克人)
http://www.1101.com/event2004/2004-03-29.html
産業資本主義の時代では、大きくなることには意味がありました。それは機械制工場を使って大量にモノを作っていたわけですから、工場の規模が大きくなると、それに比例して、さらにモノを大量に作れるようになります。だが、ポスト産業資本主義の時代とは、モノではなく、違いそのものを売る時代です。そこでは必然的に市場で流通する価値とモノとしての実体的な価値とは乖離します。
そうすると、そこで大きくなるということは、虚名の部分が広がっていくということです。実体と名前の乖離をどうバランスさせるかは、非常にむずかしいですよね。
名前が実体とあまりにかけ離れると、それはバブルですから、いつかかならず崩壊します。
ただ、まったく流通に関して何もしないと、そもそも実体にあまり価値がないわけですから、ほとんどゼロですよね。実体と名前の乖離──ポシャらないけど、バブルにもならないバランスを探すことは、ほんとうにむずかしいと思います。
Los Gatosの商店街に押し寄せる大資本の波
http://www.mercurynews.com/mld/mercurynews/business/8291449.htm
Los Gatos は、こじゃれた小さいショップがたくさん並んでいて、おいしいケーキ屋さんやベトナミーズレストランがあって、なかなか素敵な小さな街なのですが、ここに大資本が続々参入していることに対する地元の危機意識について書かれた記事です。
アメリカに初めて来た時、正直、「アメリカの大都市は、どこの街に行っても、ダウンタウンに並んでる店はだいたい似たり寄ったりでツマラン」と思ったのですが、やはり、小さい独立資本のお店が醸し出すユニークさに対する郷愁や執着というのは、洋の東西を問わないのだな、と思いました。
というわけで、Microsoftの今後については、Wal-Martと同様に、今日の会社はどこまで大きくなれるんだろう という課題意識を持って見守っていきたいと思います。
ちなみに、「別に公正に競争して勝ったんならいいじゃん」と言いつつ、いち消費者としては、"Don't let your friends go to Starbucks" というロゴを店内に貼っている(ホントです)独立系自家焙煎コーヒー屋を応援しています。

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